更年期女性がダイエットをする際は要注意!

『更年期をきっかけに、体重が増えるようになったり痩せにくくなった…』

このように感じることはありませんか?
本日は更年期女性がダイエットをする際の注意点をいくつかお伝えします。

デリケートなホルモンバランスの話や、長期的な健康の話を踏まえてお伝えしていきます。

なぜ更年期になると痩せにくくなるのか?

更年期前後での身体の違いは何といっても
『女性ホルモンの減少』でしょう。

女性ホルモンの種類は大きく分けて
『エストロゲン』
『プロゲステロン』


この2種類が存在しています。
これらのホルモンが、20代半ばを分泌量のピークとして、閉経を迎えるまでに徐々にどちらも減少していきます。

特に『エストロゲン』というホルモンは女性らしさをつかさどるホルモンとして知られていますが、
これの減少によって、様々な体内の代謝が乱れてしまいます。

これによって、どのような問題が起こってしまうのかをまずは説明します。

1. 基礎代謝の低下

エストロゲンは基礎代謝に影響を与えます。
エストロゲンの減少により、筋肉量が減少しやすくなってしまい、それによって基礎代謝が低下します。
今までと同じカロリー摂取量でもエネルギー消費が減り、体重管理が難しくなります。

2. 脂肪の蓄積と分布の変化

エストロゲンは脂肪の分布にも影響を与えます。
エストロゲンの減少により、腹部に脂肪が蓄積しやすくなります。
腹部脂肪はインスリン抵抗性を高め、代謝機能を低下させるため、ダイエットが困難になります。

インスリン抵抗性が下がると、糖の代謝能力が下がり二型糖尿病の発症リスク等も上昇させてしまいます。
食事の方法も、様々工夫する必要がでてきますね。

3.骨粗鬆症のリスク

更年期後のエストロゲン減少に伴う骨密度低下は、骨粗鬆症のリスクを高めます。
骨粗鬆症は骨が脆くなり、骨折しやすくなる状態です。
そんな状態で、極端に栄養状態を下げてしまうのはかえって骨粗鬆症のリスクを上げてしまいます。
どのように栄養を摂るのか、適切で安全な運動を行うのかが重要となります。

これらをどのように気を付けるべきなのか?

エストロゲンレベルが低下するにあたって、特に栄養面において気を付けることが重要です。

①極端なカロリー制限をしすぎない事

極端なカロリー制限は、股関節の骨密度の減少が有意になってしまったというランダム化比較試験の結果があります。

したがって、閉経後女性・特に骨粗鬆症の女性に厳しいエネルギー制限を実施する場合は注意が必要であるという結論がこの研究ではなされています。

むやみやたらなダイエットは身を亡ぼすかもしれません。

参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31664441/

②植物性エストロゲンを含む食材を積極的に摂取する

植物性エストロゲンの代表として、『イソフラボン』というものがあります。

ダイゼイン・エクオール・ゲニステイン
これらのイソフラボノイドと言われるポリフェノールには、エストロゲンレベルを調整する働きがあります。

エストロゲンが過剰な際にはセーブをしてくれて、エストロゲンが足りない時にはそれを補ってくれるという素晴らしい成分です。エストロゲンレベルを調整してくれることは、ダイエットや健康において有益と言えるでしょう。

また、大豆イソフラボンは更年期女性の糖代謝能力をの改善に大きな意義を示すことが研究で示されています。
糖代謝能力の中でも、インスリン抵抗性に対しての効果も優位で、二型糖尿病の予防にもなると考えることができるかもしれません。

また、糖代謝能力は体重減少においてとても重要です。積極的に摂取をするために大豆がおすすめです。

参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27004555/

③ビタミンDをしっかりと摂取する

骨粗鬆症リスクやエストロゲンレベルの低下予防に有効だと考えられているのが、ビタミンDです。
また、筋肉の合成にも関係する最も重要なビタミンです。

ビタミンDは栄養としての摂取もできますが、人間は紫外線を浴びることによって皮膚でビタミンDを生成し、肝臓に蓄えることが出来ます。
太陽の光を1日10分でも浴びるように意識するだけでも、ビタミンDの生成がされることで骨粗鬆症リスクを下げることができると思いますが、原始時代は裸で外を歩き回っていたことを考えると、服を着てるだけでビタミンDの欠乏をしていることは容易に想像できますね…

また、食品では特に、魚類にビタミンDが豊富です。日常に取り入れるならシャケがおすすめです。

④カルシウムを過不足のないようにする

カルシウムの摂取は何といっても『小魚』や『サクラエビ』がおすすめです。
小魚を食べればビタミンDの摂取もできます。カルシウムもとても豊富に含まれている為おすすめです。

カルシウムといえば牛乳を想像される方もいるかと思いますが、様々な科学的根拠から牛乳の悪影響は知られていますので推奨はあまりしていません。

結論:小魚と大豆が良いのでは?

栄養学的知見やエビデンス等を見ていると、小魚と大豆は更年期のダイエットを大きくサポートしてくれる可能性があります。積極的な摂取をしていきましょう!
また、極端なダイエットは行わないことが健康の為にも賢明でしょう。

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この記事を書いた人

那須塩原市にある
『健康』も『体型』も欲張りゲットできる。
パーソナルジムOPTI代表パーソナルトレーナー

『45歳以降の大人女性のダイエット』
『減量抵抗(停滞期)を打破する栄養指導』
『コンテストや競技者への栄養指導』
を得意とする。

『一時的に痩せるだけのダイエット』ではなく
『一生の健康を見据えたダイエット指導』を那須塩原から発信している。

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