「1食ご飯80g以下」という極端なカロリー制限ダイエットをしていませんか?
短期間で体重を減らしたいと切に願うのはダイエットをする人にとって共感が出来ることかもしれません。
ですが、実はこの方法がもたらす代謝への悪影響は深刻です。
極端なカロリー制限は一時的には体重が減少しても、長期的には健康を害しむしろ痩せにくい体を作り上げる原因になります。
今回は、なぜご飯80gダイエットが危険なのか、その理由を詳しく解説します。
2. ご飯80g以下のダイエットのリスク
ご飯80gという量は、男女問わず成人に必要なエネルギー量に対して非常に少なく、以下のようなリスクがあります。
- 栄養不足: ご飯だけでなく、他の栄養素も不足しがちになり、体の機能に必要なビタミンやミネラルが欠乏します。
- エネルギー不足: 極端なエネルギー制限により、体が飢餓状態と認識し、代謝を低下させてエネルギー消費を抑えようとします。
- 筋肉量の減少: カロリー不足が続くと、筋肉が分解されてエネルギーとして使われるため、基礎代謝が低下します。
このようなダイエット法は、短期的には体重減少が見られるかもしれませんが、長期的には代謝が低下し、リバウンドのリスクが高まります。
言ってしまえば『負け戦』です。
3. 甲状腺機能低下がもたらす代謝の低下
甲状腺は、体の代謝をコントロールする重要なホルモンを分泌します。
しかし、極端なカロリー制限によって甲状腺ホルモン(T3やT4)の分泌が低下します。それによって基礎代謝が大幅に低下します。これにより次のような症状が現れることがあります。
- 体重減少が止まる: 代謝が低下することで、消費カロリーが減り、体重が減りにくくなります。
- 慢性的な疲労感: 甲状腺機能の低下により、エネルギー不足が続き、倦怠感や疲労感が強まります。
- 体温低下: 体温を維持するためのエネルギーが不足し、冷え性や寒さを感じやすくなります。
- 生殖機能の低下:
甲状腺機能が低下することで、体はエネルギーを節約しようとし、痩せにくい状態が続きます。
これが「ご飯を80g以下に抑えたダイエット」の隠れたリスクです。
おかずだけを食べるダイエットなんてしないでくださいね?
4. コルチゾールとストレスホルモンの悪循環
「ご飯80g」のような極端なカロリー制限は体にとって大きなストレスとなり、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加します。コルチゾールの過剰分泌は、以下のような悪影響を引き起こします。
- 筋肉の分解: コルチゾールは、筋肉を分解してエネルギーに変えるため、筋肉量が減少し、基礎代謝がさらに低下します。
- 脂肪の蓄積: 特に腹部に脂肪が蓄積しやすくなり、体重が増加するリスクが高まります。
- 食欲の増加: コルチゾールが増えると、甘いものや脂っこいものへの食欲が強まり、ダイエットが逆効果になることもあります。
このようにコルチゾールの過剰分泌は、ダイエットにおいて逆効果となり、痩せにくい体を作り出してしまいます。
5. 健康的に痩せるためのポイント
代謝を低下させないためには、次のような健康的なダイエットを心がけましょう。
- 適切なカロリー摂取: 極端なカロリー制限ではなく、バランスの取れた適切なカロリー摂取を行いましょう。
- 栄養バランスの確保: 炭水化物、タンパク質、脂質をバランスよく摂取し、必要なビタミンやミネラルも欠かさず摂ることが重要です。
- 適度な運動: 過度な運動ではなく、定期的な有酸素運動や筋力トレーニングを取り入れることで、代謝を維持します。
- ストレス管理と十分な睡眠: ストレスを適切に管理し、十分な睡眠を確保することで、コルチゾールの過剰分泌を防ぎます。
6. まとめ
「1食ご飯80g」は、体重を減らすための一見簡単な方法に見えるかもしれませんが、実際には代謝を低下させ、痩せにくい体を作り出す危険なダイエット方法です。
甲状腺機能の低下やストレスホルモンの過剰分泌によって、体はエネルギーを節約し、逆に体重が減らなくなってしまうのです。
この状態に長期的に陥ると、場合によっては高い代謝能力の獲得が難しくなります。
健康的に体重を管理するためには、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけることが最も重要です。
極端なダイエットに頼らず、言葉通りの『体に優しいアプローチ』を選びましょう。
無理のないダイエットこそが、理想の体型と健康を手に入れることができます。
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